子どもが当たらない。振っても振っても、芯を外す。
教えてやりたいけれど、私は野球をやったことがありません。「芯で捉えろ」と言われても、自分が分かっていないので教えようがない。
そこで買ったのが、面が平らな、変わった形のバットでした。値段は18,700円です。
この記事は、それを2026年4月に買って、庭で5か月使わせた記録です。
先に断っておきます。これは、うちの子1人の記録です。効果を保証するものではありませんし、私は売っている側の人間でもありません。ただ「実際どうだったか」を、正直に書きます。
結論:試合では使えません。それでも私は買ってよかったと思っています
- これは練習専用の道具です。メーカーは「トレーニングバット」と位置づけています
- 試合用のバットより、180g重いです(うちの場合、570g → 750g)
- それでもうちは、5か月で「真芯に当てるコツ」をつかみました
順に説明します。まず、お金を出す前に知っておくべきことから。
いちばん大事なこと:試合での使用が認められていません

メーカーは、この商品を「次世代トレーニングバット」と書いています。公認バットである、という記載はどこにもありません。
これは「お子さんが打てない」という話ではありません。バットの話です。
学童の試合で使えるのは連盟の公認バットです。このバットは練習用なので、試合での使用は認められていません。
つまり18,700円は、「試合での使用が認められていない道具」に払う金額になります。そこを納得してから買ってください。
チームによって決まりが違うこともあります。買う前に、チームの指導者に一度確認しておくと確実です。
どんなバットなのか、数字で見る
うちが買ったのはGET LINE BAT X II の Jr.サイズです。仕様はこうなっています。
- Jr.サイズ … 長さ82cm / 重さ750g(小学生用)
- 通常サイズ … 長さ86cm / 重さ890g(中学生以上推奨)
- 価格 … 18,700円(税込)※2026年9月時点
- 対応球 … 硬式球・軟式球・ソフトボール 全対応
- 形状 … メーカーいわく「ミート力向上に特化した独自の面形状」
試合用のバットと比べると、180g重い
数字だけ見てもピンと来ないので、うちにある試合用のバットと並べます。
| バット | 長さ | 重さ | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| ビヨンドマックスレガシー | 80cm | 570g | 試合 |
| GET LINE BAT X II Jr. | 82cm | 750g | 練習のみ |
差は180g。試合用のおよそ1.3倍です。持たせる前に、この重さを一度ご自身で振ってみてください。
買うときに気をつけたいのがサイズ選びです。通常サイズは「中学生以上推奨」と書かれています。
小学生にはJr.サイズのほうです。長く使わせたいからと大きいほうを選ぶと、890gを振らせることになります。
作った人と、シリーズについて
このバットをプロデュースしているのは廣畑実さん(ミノルマン)です。プレスリリースによれば、大阪桐蔭で甲子園に2番・セカンドで出場し、3年生では主将。その後、亜細亜大学を経てJR東海の野球部に所属した方です。
なお、2022年12月に発売された初代「GET LINE BAT」は別のモデルです(87cm/900g/17,000円 税別)。シリーズ累計は7,000本を超えたとされています。買うときは、どのモデルか必ず確認してください。
メーカーは、何と言っているのか
公平を期すために、メーカーの説明をそのまま載せます。
インパクト時にバット面が安定しやすく、ボールとの接点が明確になる
長くボールのラインにバットを入れ、打ち返すのではなく、ボールをのせて運ぶ新しい感覚を習得することができます
商品名の「GET LINE」は、「バットをボールのラインに入れる」という意味だそうです。
正直に書いておきます。「ミート力が上がる」ことを裏づける検証データは、私が探した範囲では見つかりませんでした。
ネット上には「1週間で本塁打を打った」といった話もありますが、出どころが売る側だったり個人の感想だったりするので、この記事には載せません。
【体験談】5か月使わせた、素人の親の記録
ここからは、この記事を書いている私自身の話です。
はじめにお断りしておくと、私は野球経験者ではありません。子どもが野球を始めてから、ド素人なりに少しずつ学んできただけの親です。
——この道具を、どこで知りましたか?
インターネットのYouTube動画で知りました。
買ったあとの話ですが、たまたま試合のときに、よそのチームが別のシリーズを持ってきていたことに気づきました。
そちらはチームの所有物のようでした。
——18,700円。迷いませんでしたか?
何か月か悩みました。
それでもミート力の向上には欠かせない道具だと判断して、購入に至りました。
じつは当初は、子どもには内緒で買いました。
——買ったのは、どのサイズですか。いつ頃ですか?
Jr.サイズ(82cm/750g)を、2026年の4月ごろに買いました。
——渡したとき、お子さんは何と言っていましたか?
いまいち理解できていなかったみたいです。
実際にティーで打ってみると、真芯に当たらず、ボテボテのゴロばかり。
見本の動画を見せたあとだったこともあり、見本みたいに打てず、もどかしそうでした。
ここは、正直に書いておきたいところです。
買ったその日から打てるようになる道具ではありませんでした。最初は、うまくいきませんでした。
——どこで、どうやって使っていますか?
自宅の庭で、ネットとティースタンドと併用して使っています。
そして——友達には秘密で使っています。秘密の特訓です。
——「秘密の特訓」——なぜ秘密なのでしょう?
二人で取り決めたことです。
チームで特にうまい同級生たちは、うちの子より1〜3年早く野球を始めています。
少しでもその子たちに追いつくために導入したものです。
——いつ、どのくらいやっていますか?
月・水・金の夜に、最長30分です。
平日の夕方、チームの練習がない日の夕食後に庭でやっています。
それと試合の前日などに、フォームや打感の確認に使います。
——30分ずっと、このバットを振っているのですか?
いいえ。普段のティーとトスバッティングの、いちばん初めに取り入れています。
打感を確認したら、金属バットに持ち替えます。
——そのあいだ、つっつんさんは何をしていますか?
役割は、ボールを置くことと、トスを上げることです。
——750gは試合用より180g重いそうです。最初から振れましたか?
当初は振り負けして、フラついていました。
でも体が大きくなって力がつき、振り慣れてきたので、いまは逆にメリットのほうが大きいです。
金属やビヨンドに持ち替えた直後は、ヘッドの速度が格段に速くなります。
——芯を外したとき、どうなりますか?
飛びません。音も違います。
外したときは気持ち悪い感覚、不完全燃焼の気持ちになります。
だから外したボールはカウントせずに、もう一度打ちます。
ここが、この道具のいちばん面白いところだと思っています。
親が「今のは違う」と言う必要がありません。打った本人が気持ち悪いと感じて、自分でもう一度打ち直します。
——5か月使わせて、打球は変わりましたか?
変わりました。ミート力が上がりました。
ボールをバットの芯でとらえるようになり、手首をこねることも少なくなりました。
——試合で「変わった」と感じた場面はありましたか?
いわゆるボテボテのゴロが、飛躍的に少なくなりました。
ゴロでも芯のほうに当たっているので、鋭いゴロが多くなって、出塁率が上がりました。
——なぜ効くのだと思いますか?
真芯に当てないと飛ばないからです。
だから、真芯に当てるコツを掴むことができる。体で覚えることができる。
——困ったこと、面倒なことはありますか?
面倒なことは一切ありません。
むしろ金属バットより音が小さいので、音の対策にもなっています。
——もう一度2026年4月に戻れるとしたら、また買いますか?
間違いなく買います。
補足:なぜ「体で覚える」ことになるのか
この道具の仕組みは、とてもはっきりしています。
面が平らなバットは、芯を外すと、まるで飛びません。ごまかしがきかない。だから打った本人に、その場で答えが返ってきます。
当たったか外れたかが、打った瞬間に分かる。だから子どもは、言葉で教えられなくても自分で修正していきます。
メーカーの言う「ボールとの接点が明確になる」も、おそらく同じことを別の言い方で説明しているのだと思います。
ここは、私のような教えられない親にとって大きいところでした。私が何も言わなくても、道具のほうが教えてくれる。
うちの使い方(月・水・金、最長30分)
この道具は「ずっと振らせるもの」ではありませんでした。うちのやり方をそのまま書いておきます。
| 項目 | うちの場合 |
|---|---|
| いつ | 月・水・金の夜。チームの練習がない日の夕食後 |
| 長さ | 最長30分 |
| 順番 | ティーとトスバッティングのいちばん初めに |
| 持ち替え | 打感を確認したら金属バットへ |
| 親の役割 | ボールを置く/トスを上げる |
| 芯を外したら | カウントせずに、もう一度 |
| そのほか | 試合の前日に、フォームと打感の確認 |
このバットだけで30分振るのではありません。最初に打感を確かめて、すぐ金属バットに持ち替えます。
試合で使うのは金属やビヨンドです。感覚を移すところまでが練習、ということだと思っています。
庭の3点セット:ネット・ティースタンド・このバット

うちの庭には、いま3つの道具があります。
- バッティングネット … 打球を止める(2m13cm四方)
- ティースタンド … ボールを置く(高さ60〜94cm)
- このトレーニングバット … 真芯に当てる練習をする
この3つがそろうと、親が1球も投げずに、子どもが一人で練習できます。私のように野球をやったことがない親でも、場所だけは用意してやれる。
庭で練習するとき、いちばん気をつかうのが音です。
うちの場合、このバットは金属バットより音が小さく、音の対策にもなっています。これは買う前に想像していませんでした。
ネットとティースタンドについては、庭にバッティングネットを置く前に、知りたかった3つのことにまとめています。
道具では上がらなかったミート力が、練習で上がりました
このブログには、バッティンググローブの記事があります。そこで、うちはこう書きました。
変わったのはスイング。変わらなかったのはミート力。
2,500円のバッティンググローブでは、ミート力は変わりませんでした。ところが、このバットを5か月振らせたあとは、ミート力が上がりました。
——この違いを、どう思われますか?
そのとおりです。
買っただけで当たるようになった道具は、ひとつもありませんでした。
このバットで変わったのは、月・水・金に30分ずつ、5か月続けたあとです。18,700円を払った日ではありません。
買う前に、確認しておくこと
| # | 確認すること |
|---|---|
| 1 | 練習専用だと理解しているか(試合での使用が認められていません) |
| 2 | チームの指導者に使っていいか確認したか |
| 3 | 小学生ならJr.サイズ(82cm/750g)か(通常サイズは中学生以上推奨) |
| 4 | 750gを振れるか(試合用より180g重い) |
| 5 | 打つ場所とネットがあるか(振り回すだけでは意味がありません) |
| 6 | 18,700円を、練習道具に出せるか |
この道具は、試合での使用が認められていません。それでもうちは、買ってよかったと思っています。
理由は、私が教えられないことを、道具が教えてくれたからです。「真芯に当てないと飛ばない」——それだけのことを、子どもは5か月かけて体で覚えました。
ただし、これはうちの子1人の記録です。同じようにやって同じ結果になるとは限りません。18,700円は、そういう賭けです。そのうえで判断してください。
出典・参考
※価格・仕様は2026年9月時点のものです。モデルによって長さ・重さ・価格が異なります。初代モデルとX IIは別物です。購入前に必ずメーカーの最新情報をご確認ください。
※本記事は、効果を保証するものではありません。体験談(水色の吹き出し)は、私自身が買って、子どもに5か月使わせた記録です。解説部分は、メーカーの公表内容と、私自身の理解にもとづいて書いています。→ このブログを書いている人について

